シーラカンス同様ゴキブリも生きた化石なのだ

Vol. 801
 シーラカンス同様ゴキブリも生きた化石なのだ

生きている化石として有名なのが、シーラカンスという魚で、数千年前には滅びて化石として出土しているのみの生物が、偶然に現存することが確認された。生きている化石とは、化石が生命として生きているという意味ではなく、化石と同じレベルで(変化がほとんどなく)現存していることをいう。

実は、忌み嫌われるゴキブリも生きた化石の1つである。ゴキブリは太古からその性質をほとんど変えずに現代まで生き続けている。そして今なお、そこらじゅうに隠れて棲息しているのだから、その生命力たるや、わずかな歴史の人間など足元にも及ばない。

地球上にこれまで存在してきた生物の中で、現存しているのは非常にわずかで、ほとんどが環境の変化などにより絶滅している。シーラカンスの場合は、遺伝子の変化スピードが遅く、それは環境の変化によって進化の必要がなかったことを語っている。

ちなみにシーラカンスというのは、魚の名前ではなくシーラカンス目(もく)という分類上の名前である。一般にシーラカンスというので用法として誤りではないが、覚えておいても良いだろう。