防犯システムで使われる赤外線センサーの仕組み

Vol. 802
 防犯システムで使われる赤外線センサーの仕組み

赤外線と聞いて、リモコンと答えるか携帯電話と答えるかの世代の違いはあるが、共通しているのは赤外線を利用した技術が日常の生活に入り込んでいる現実である。外に出ると赤外線は自動ドアや防犯システムのセンサーとして使われている。

赤外線センサーの仕組みには複数あり、それはどのようなセンサーでも同じだが、「定常と違う状態を検出する」という点だ。反射を検出するタイプだと、上方にある赤外線センサーから床に対して光を投影し、その反射量を常に把握しておく。そして人が検出領域に入ると、赤外線の反射量が変わるので検知できるという理屈である。以前まで多く使われていた温度を検知するタイプでは、床面と人の温度差を検知するので、床面が温められると精度が落ちるという欠点があった。

赤外線の良い所は目に見えない不可視光であることで、それが防犯目的にとって大きい。理論的には赤外線の届かないところがわかれば、センサーに検知されずに行動が可能ではあるが、不可視光であるためにその検知エリアがわからず、センサーがあるだけでも心理的な防犯作用を引き起こすからだ。