寿司屋の符牒(隠語)で酢飯のことをシャリと呼ぶ。このシャリという呼びかたは一般にも浸透しており、戦時中の食糧難の時代には、お米が容易に手に入らなかったことから、手に入れても大根など混ぜ物をして食べていたことから、白米だけの飯を銀シャリといっていた。
シャリという呼び名の由来としては2つあり、1つは古代インドにおけるサンスクリット語で米を表すシャーリを由来とする説だ。漢字では舎利と書き、まさに米そのものを表しているので、直感的で疑いようもない。
もう1つは、同じ漢字ではあるが、仏舎利の舎利を由来とする説である。肉体(遺骨や遺体)を意味する舎利が米粒に似ていることから、米をシャリと呼んだとされる。この由来は、弘法大師空海の秘蔵記において登場する。しかし、仏舎利の舎利は、米を表すシャーリではなく、シャリーラという別の言葉であって、同じ舎利という漢字を当ててしまったことで混同されたという説が強い。