なぜ?コーヒーカップとティーカップは形が違う理由

Vol. 845
 なぜ?コーヒーカップとティーカップは形が違う理由

日本では常識的にコーヒーカップは円筒型のやや深めのカップを、ティーカップは浅めで口の広いカップを指す。どうでも良い人には、どちらに何を入れても構わないが、こだわる人はこだわるのがカップの形だ。

そもそもコーヒーと紅茶では温度が異なり、紅茶は沸騰するほどの熱湯で入れるほうがおいしいという。そのため、紅茶は入れてすぐに飲むことができず、冷ます目的と香りが広がりやすいという点から、口が広いタイプが利用されると考えられている。また、紅茶はコーヒーと比べると色が薄く、カップの底が透けて見えることから、底に装飾を施したカップも存在する。

もう1つ、紅茶ではレモンを浮かべることがあるが、レモンの輪切りを浮かべ、そして取り出すためには口は広いほうが良い。これらの要素を踏まえると、紅茶を入れるカップは口が広いのは納得できる。

その一方で、コーヒーの場合には、少しずつのお湯によってドリップしていくので、温度は紅茶よりは断然低くなる。紅茶と違い保温性を得るには、深めのカップで口は広くないほうが合理的なのである。