昔の人はどうやって歯磨きしていた?

Vol. 846
 昔の人はどうやって歯磨きしていた?

今、歯磨き粉を付けずに歯を磨いている人がいるとすれば、歯磨き粉の独特なミントの香りが嫌であるか、歯磨き粉による弊害を真剣に考えているからだろう。歯磨き粉というのは、研磨剤を含むので、ごく僅かながらも歯を削ってしまい、歯を薄くしてしまったり、歯の表面から滑らかさを失わせて歯垢が付きやすくなったりという弊害があるとされている。そんなバカなと思うだろうが、チリも積もれば何とかという話だ。

歯磨き粉がコンビニでも手に入る現在では考えもしないが、歯磨き粉がない時代は当然あった。当時は房楊枝といって、細い木片の一方を潰してブラシのように加工したものを歯ブラシの代わりに使っていたといわれている。歯磨き粉を使わずに水や塩を使ったと考えられるが、塩は貴重だったことから、何も付けずに磨いていた人も多かっただろう。

江戸時代に入ると、細かい粉状の砂(砂といっても必ずしも岩が小さくなった砂ではない)が歯磨き粉として登場し、行商人が多数登場した。この頃の名残で、練り歯磨きが全盛の今でも歯磨き粉と呼ばれている。